リオやヴェネチアだけじゃないカーニバル
2月のヨーロッパ最大のイベントと言えばカーニバルです。
カーニバルと言えば、
リオやヴェネチアが有名ですが、
キリスト教のお祭りなので、
基本的にはヨーロッパ各国でカーニバルにちなんだ行事があります。
オーストリアもしかり、
ファッシングというお祭りが灰の水曜日の前日まで行われます。
とはいえ、
リオやヴェネチアのように街全体で大盛り上がり!というよりは、
ひたすら飲んで食べて、ついでに仮想する、
そんなイベントです。
結構複雑なイースター絡みの各種イベント
カーニバルってそもそも何なのか、
先ほど灰の水曜日という単語が登場してきました。
これ全部イースター(復活祭)絡みのイベントなのです。
このイースター自体、
"春分の後の最初の満月の日曜日"
という太陽暦で生活している現代にとって実に厄介な設定日で、
そのイースターに絡むイベント各種は毎年日付が変わります。
なのでカーニバルも毎年日付が異なります。
今年は2月28日までです。
この28日までというふわっとした設定も、
3月1日が灰の水曜日で、
その前日までのお祭りなのでこんな表現になります。
ようやく灰の水曜日について触れてみたいと思いますが、
復活祭の46日前の日のことで、
復活祭が日曜日なので毎年水曜日になります。
この灰の水曜日から始まり復活祭前日までの46日間はごちそうやお酒禁止です。
この期間を四旬節と呼び、
基本ベジタリアンのような食生活になります。
ただし日曜日は除くため40日間の禁欲生活となるようです。
そんな四旬節が始まる前日までは飲みまくり食べまくる、
それがカーニバルの起源です。
カーニバルは仮面を被る必要も露出度高めの服を着る必要もない
禁欲生活が40日間も続くわけで、
その前にはっちゃけるイベント、カーニバル。
特に何を着なければならないとか、
何を踊らなければならないとか、
そういうのはないので、自由に楽しめばいいイベントなのです。
ただ、食べるものに各国特色があり、
基本的に四旬節の40日間は肉を避ける傾向にある為、
カーニバルには肉料理を食べます。
(謝肉祭とも呼ばれるのはこのためです。)
四旬節に卵や乳製品を食べないという昔の習慣が残って、
パンケーキやドーナッツを大量に食べて、
卵や乳製品を使い切るというのもカーニバルの特徴です。
オーストリアやドイツではクラプフェンというドーナッツが、
スーパーマーケットやベーカリーなどでカーニバル期間中たくさん見かけます。
カーニバル期間はとにかく気のすむまで食べて食べて飲む、
そんな体重増加期間です。
カーニバル in オーストリア
オーストリアのカーニバルは、
最初に述べたようにファッシングと呼ばれます。
ドイツ語圏全てで共通するのは、
仮装して飲んで食べることです。
ドイツのケルンなどではマーチングバンドや仮装した人たちが街を練り歩く、
結構壮大なお祭りなのですが、
オーストリアはそんなでもないです。
仮装した人たちがクラブやバーに集まったり、
子供が仮装して街を歩いていたり、
レストランに演奏する人たちがいたり、
それくらいです。
リオやヴェネチアに比べるとかなり小規模ですが、
(期間も3日間程度ですし)
街中が幸せな雰囲気でいっぱいになる期間です。
酔っ払いもいっぱいになる期間です。
有名なカーニバルもいいけど、ドイツ語圏のカーニバルも
筆者は実は有名どころのカーニバルには参加したことがないのですが、
(リオとヴェネチアは知ってましたが、トリニダード・トバゴがカーニバルで有名とはつゆ知らず)
大きいお祭りも楽しいし綺麗なので良いですが、
たまには小ぢんまりとしたカーニバルも魅力的だと思いませんか?
地元の人がお祭り騒ぎになっている、
観光客に全然周知されていないドイツ語圏のカーニバルはなんだかとても幸せになるお祭りです。
カーニバル期間は毎年2月中旬から3月頭頃に開催されるので、
春の兆しを感じながら、
肉・卵・乳製品を思いっきり食べる旅を決行しても楽しいと思いますよ。
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