今回はフランスから届いたアンティークです
先日フランスへ仕入れに行ってきました!
(と言っても私は行ってないんですけど。
フランス行ったことないんですけど…近くて遠い国です。)
今回はその時に手に入れたアンティークを一部ご紹介します。
全部紹介したいところではありますが、
修復中だったり、
説明するには謎が多すぎる何かとかもありますので、
色々と片付いたらご紹介します。
フランスという国は本当にアンティークに恵まれた国だと思います。
もちろんオーストリアやドイツ、イギリス、イタリアも、
私からしてみればアンティークの宝庫ではあるのですが…
フランスはヨーロッパ中探しても見つからないようなアンティークや、
かなり質の良いアンティークが、
基本的にあふれています。
価格も現地に出向くと結構良心的な金額だったりします。
(もちろん数百年経過したありのままの状態での受け渡しなので、修復に手間がかかる場合がありますが…)
そんな素敵なフレンチ・アンティークをご紹介していきます。
2017年5月10日現在の新商品
では早速本日の新商品をご紹介したいと思います。
今回は、
アール・デコ期のデスクランプが2つと、アール・ヌーヴォー期のコートハンガー、
以上の3点です。
Jumoデスクランプ①


まずご紹介したいのが、
アール・デコ様式のデスクランプその①です。
こちらのデスクランプはフランスのJumoという会社が製作したランプで、
デザイナーはEileen Grayというフランスで活躍していた女性です。
(アイルランド生まれです。)
このデスクランプはN71と呼ばるものです。
Jumo社にとっても、Eileen Grayにとっても、
このN71は代表的な作品の一つと言うことが出来るほど、
大変大変大変…人気が高い作品です。
本場のフランスでも探し出すのは結構至難の業です。
(お金出せば手に入りますけどね。)
アール・デコの幾何学的で繊細なデザインと、
インダストリアルスタイルの工業的なデザインが相まって、
クールで扱いやすいデスクランプです。
女性らしい緩やかな曲線や細い線がたくさん使われているデザインですが、
落ち着いた色合いや全体的にはとてもシンプルなデザインは、
老若男女問わず受け入れられるスタイルです。
Eileen Grayはロンドンでアートの勉強を始め、
アール・ヌーヴォーの美しさに魅かれパリに拠点を移します。
一度ロンドンに戻るのですが、
その後またパリに戻り、
パリで漆職人として働いていた菅原精造と共に漆アートを始めます。
Eileen Grayの煌びやかな中にも落ち着いた雰囲気を持つ質感は、
この漆アートからも影響を受けたものなのでしょう。
意外なところで日本の芸術と深いかかわりがあるんですね。
Jumoデスクランプ②


次の商品もまたJumo社のデスクランプです。
良いですね、
Jumo社の商品が一気に2つもやってきました。
こちらもフランスJumo社が製作したデスクランプです。
デザイナーはCharlotte Perriandというフランス人女性です。
こちらのデスクランプもアール・デコ期の作品です。
アール・デコ様式の雰囲気よりもややインダストリアルスタイルが勝っているデザインで、
ただそんなシンプルさの中にも、
女性らしい繊細な丸みを帯びたフォルムが美しいデスクランプです。
さてこちらのデザイナー、Charlotte Perriandですが、
フランスのインダストリアルデザインのパイオニア的存在です。
彼女が残した作品はこのランプのように、
どれも美しく機能的で使いやすい、
少しポップな印象もある素敵なデザインばかりです。
なんと、Charlotte Perriandまでもが日本と少しかかわりがあったりします。
彼女は1940年にインダストリアルデザインの顧問として来日しています。
(柳宗理とも交流があったようです!)
時代が時代だっただけに、
日本が第二次世界大戦に参戦した後にベトナムへ亡命しています。
そこで木工と織物の技術を学んでいます。
その後フランスへ戻りましたが、
日本やベトナムで得たオリエンタルデザインは、
彼女の作品に多く影響を残しています。
ベントウッド・コートハンガー


最後にご紹介するのは、
ベントウッドのコートハンガーです。
フランスで買ったのにこれだけ全然フランスと関係ないです。
アール・ヌーヴォー様式のベントウッドのコートハンガーは、
詳細不明ですが、
トーネットもしくはフィッシェルのものと思われます。
木材の止め方や木の質感から、
1900年代頃のものと推測されます。
高さおよそ2mと存在感抜群の高さです。
(下手すると家や部屋の入り口でつっかえるくらいの高さですね。)
背も充分に高くハンガー部分も8つあるので、
使い勝手の良いコートハンガーです。
トーネットもフィッシェルも、
オーストリアやドイツでよく出会うアンティークなのですが、
何故か今回はフランスで見つけました。
本当にアンティークなら何でもあるフランスです。
この大きさのコートハンガーで、
傷もほとんど見当たらないようなコンディションはオーストリアでも珍しいです。
扱いやすく丈夫なベントウッドのインテリアは、
常に高い人気を誇っているので、
見つけて気に入ったらすぐにご購入を検討することをお勧めします。
さすがフランス、いいもの揃いました
今回のフランス仕入はいい商品ばかり揃えることが出来ました。
Jumo社のランプにしろ、
ベントウッドのコートハンガーにしろ、
オーストリア内では見つからないものばかりです。
冬になるまでフランスではたくさんのフリーマーケットやオークションが開催されます。
(オークションは年中ですね。)
…いつか私もフランス行ってみたい、
そんな我が儘が通る日が来ることを祈って、
今回はこの辺で!