初期のトーネット②、ロンドン万博

初期のトーネット作品

 

 

前回の初期のトーネット、Cafe Daumに続いて、

今回も初期のトーネットの作品をご紹介したいと思います。

 

前回同様、

1800年代中盤の頃の作品をご紹介することになるのですが、

この頃のデザインは、

シンプルというよりもやはりどことなく優雅な雰囲気です。

 

良し悪しは好みの問題なのですが、

初期のトーネットは大量に生産するのはちょっと難しい、

貴重な様式なのではないかなと思います。

 

 

前置きは今回は簡潔にしておいて…

 

早速今回ご紹介するトーネットの作品を見ていきたいと思います。

 

 

1851年ロンドン万博で展示されたトーネット

 

 

今回ご紹介するのは、

タイトル通り、

1851年のロンドン万博で展示されたトーネット作品です。

 

展示作品全部をご紹介出来たらいいのですが、

一部のみご紹介します。

 

 

…ついに手描きの絵をやめました。

100年以上前のカタログの写真に版権があるかどうかも不明なので、

いっそ見苦しさをなくすために載せました。

 

もし不都合ある方いらっしゃいましたらご連絡ください。

手描きに変えます…!

 

 

さて、

この上の3つのトーネット作品、

ロンドン万博で展示されたのはこの3つの他にも、

椅子5脚、アームチェア1脚、ベンチシート1脚、テーブル2台、かご2つを展示したそうです。

 

残念ながら展示作品の全てを絵でご紹介することが出来ません。

 

無論写真はありません…

 

 

この時の展示作品の内、

アームチェアとベンチシートは、

後のNo.9(アームチェア)とNo.5(ベンチシート)になっていきます。

 

この二つの作品についてはまた今度ご紹介できたらと思います。

 

 

写真を見て頂けるとわかると思うのですが、

古典的なデザインから脱却しつつ、

機能性を兼ねた美しい家具は、

ロンドン万博で注目を集めました。

 

このロンドン万博でアーツ・アンド・クラフツ運動がイギリスで巻き起こることとなります。

このアーツ・アンド・クラフツ運動とはアール・ヌーヴォーの先駆け的存在です。

 

アール・ヌーヴォー様式の作品が有名なトーネットは、

このロンドン万博でひときわ目立つ存在だったのでしょう。

 

トーネットは銅賞をロンドン万博で受賞しました。

 

 

今回は簡潔に終わります。

 

 

1851年のロンドン万博時の作品の資料があまりなかったので、

ざっくりとロンドン万博とトーネットを紹介するブログとなってしまいました。

 

簡潔に言うと、

ロンドン万博で注目を集めたトーネットは、

これから世界を圧巻する家具メーカーになっていくんだよ、

というお話でした。

 

 

前回のカフェ・ダウムもそうですが、

このロンドン万博で紹介された作品のいくつかも、

後のトーネット作品の基礎を築いていった作品たちです。

 

ここから使いやすさやデザイン性を考慮して、

今のトーネットになっていくんですね。

 

ということで、

次回からはもっと身近なトーネットのご紹介に移っていきたいと思います。

 

あなたが所有している物も出てくるかもしれません。