トーネットのソファーベッド

トーネットの珍しいジャンル①

 

 

引き続きトーネット作品に関するブログなのですが、

トーネットと言えば椅子!(特にビストロチェア)

といった感じで、

他の家具があまりイメージ出来ない方もいらっしゃるかと思います。

 

ベンドウッドで有名な家具メーカーがトーネットなので、

無論椅子以外にも色々な作品が存在します。

 

ですので今回は、

今までとは少し異なるソファーベッドをご紹介したいと思います。

 

…あ、

カテゴリ的には椅子でした。

 

細かいことは気にせずに。

 

トーネットのソファーベッド、

アール・ヌーヴォー期までの作品は2つしかありません。

 

最近のトーネットでは、

もっとクッションに重点を置いたソファーベッドを販売しているようなのですが、

初期のソファーベッドは一人用の、

どちらかというとビーチベッドに形状が近いソファーベッドでした。

 

 

トーネットのソファーベッド

 

 

今回はそんな貴重なトーネットのソファーベッドをご紹介したいと思います!

 

何故いきなりソファーベッドを紹介する気になったのかというと、

最近手に入れたからです!

トーネットのソファーベッド!

 

トーネット ソファーベッドNo.2

Thonet Schlafsofa no.2 トーネット ソファーベッド No.2
Thonet Schlafsofa no.2 トーネット ソファーベッド No.2

 

当店で手に入れたのは、

トーネットのソファーベッドNo.2です。

 

このソファーベッドNo.2は、

1879年に登場したと言われています。

 

1915年頃には姿を消してしまったようなので、

それ以降は再販もリプロダクトもされることなく現在に至っています。

 

コレクターズ・アイテムとして有名なこのソファーベッド、

No.2は恐らく一番美しい形状をしたソファーベッドではないでしょうか。

(後ほどNo.1もご紹介します。)

 

脚のベンドウッドが緻密で精巧ですね。

この長さの木材を準備するのも大変なのではないでしょうか。

 

 

この写真では見辛いのですが、

背もたれ部分にアジャスターが付いていて、

背もたれの傾斜を調整することが出来ます。

(写真は一番高く傾斜をつけています。)

 

見た目が少しロッキングチェアの様ですね。

でも揺れません。

 

ロッキングチェアはロッキングチェアで別に存在するので、

その記事はまたいつか書けるといいなと思っています。

 

 

ちなみに、

このソファーベッドNo.2の当店の価格は、

2,300ユーロとなっております。

 

トーネット ソファーベッドNo.1

Thonet Schlafsofa no.1 トーネット ソファーベッド No.1

 

次の写真、

というかカタログからの写真ですが…

こちらがソファーベッドNo.1です。

 

No.2よりも遥かにシンプルな形状ですね。

 

脚の部分が古典様式のデザインであることを物語っています。

どうやらヒストリスムス様式らしいです。

 

トーネット好きの方にはやや物足りない感があるかもしれませんが、

(ベンドウッドの巧みさがNo.2に比べるとやや少ない)

使い勝手は良さそうです。

 

No.1もNo.2も、

ケーン張りなのが全くもってリラックス出来なさそうなのですが…

(寝てる途中に突き破りそうです…)

夏のお昼寝には最高なのではないでしょうか。

 

No.1もNo.2もどちらもかなりレアで、

売っている所をあまり見かけないのですが、

No.1はより見かけません。

 

価格はだいたい3,500ユーロ程度を推移しているようです。

 

 

トーネットには表情豊かな家具がたくさん

 

 

今回は珍しいソファーベッドをご紹介しました。

 

1900年代初期のトーネットのソファーベッドは、

とても面白い形状をしていましたね。

型にはまらないというか、

ベンドウッドの良いところを余すところなく使っているというか。

 

ソファーベッドの他にも、

テーブルやデスク、ベンチ、フラワースタンド、ネストテーブルなどなど、

椅子以外にご紹介したい作品が山ほどあります。

 

次回もちょっと珍しいトーネットの作品をご紹介したいと思います。