トーネットの珍しい家具というか何というか
今回はトーネットの変わり種をご紹介したいと思います。
トーネットはカフェの椅子やコートハンガーなどがとても有名ですが、
通常カフェやレストラン、家庭で使用される家具以外も色々製作しています。
病院で使いそうな備品や、
お人形用の家具など結構珍しい家具や備品もあります。
今回はそんな中でもかなりレアな、
トーネット製の劇場用の椅子のご紹介です。
トーネット、劇場用にも椅子を制作していたんですね。
手広くやってます。
トーネット製のシアター・チェア
トーネットのシアター・チェアは、
(映画館の椅子と言った方がイメージがつきやすいかもしれません)
1960年代頃の木製の物が有名なのですが、
今回は1800年代後半に生まれた椅子をご紹介します。


上の写真の椅子がトーネット製のシアター・チェアです。
1888年にウィーンにあるフォルクスシアターVolkstheaterの為に作った椅子が、
最初のベンドウッドのシアター・チェアとなりました。
現在の映画館やシアターの椅子とあまり変わらないデザインです。
というのも、
このデザインが現在の映画館の椅子に影響を与えていると言われています。
座面・背もたれ・アームレストにクッションが付いているので、
座り心地も結構良さそうですよね。
何故かトーネットのカタログに、
ウィーンのフォルクスシアターの広告まであったので、
写真を掲載してみました。
こちらのフォルクスシアターは現在もウィーンで営業しています。
オペラや演劇などが公演されているようなので、
ウィーンにご旅行の際は訪れてみるのも楽しいかもしれません。
建物自体は1800年代から変わりはありませんが、
椅子はトーネットの物から変更されています。
(残念です…)
この初期トーネットのシアター・チェア、
もし見かけた方いらっしゃったら是非教えてください。
一度でいいから見てみたいものです。
珍しいトーネットの家具はまだまだあります
最初にも少し触れましたが、
今回ご紹介したシアター・チェアの他にも珍しい製品がたくさん存在します。
子供用の家具だったり、
お人形用の家具だったり…
手に入れるのも結構大変なものが多いのですが、
なかなか面白くて精巧なものが多いので、
近々ご紹介出来たらいいなと思います。
トーネットは今ある家具屋さんよりも幅広く、
より遊び心を持って仕事されてたんだなぁと感心してしまいます。
まだまだ奥深いトーネットの世界、
これからももっと色々とご紹介していきたいと思います。